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あらゆる多様性を包括できる場を目指してーーXTalent初めてのオフサイトミーティング

ワーキングペアレンツのための転職サービス「withwork」を運営するXTalent株式会社です。

今回は、私たちが2022年6月に行ったオフサイトミーティングについての記録です。

XTalentはフルリモートワークで、半数以上のメンバーが関東圏外に住んでいます。これまで、地方在住のメンバーが東京に来た際にランチをすることはありましたが、全員で集まる場を設けたことはありませんでした。

そんな私たちが初めて開催したオフサイトミーティング。それを推進した1人である栗林さんに、準備や当日の工夫、実際のミーティングのプログラムについて伺います。

栗林さんのお話からは、XTalentが日頃から大切にしている思想も見えてきたので、私たちの文化も感じ取っていただけたら嬉しいです。

▼本日お話を伺うメンバー
XTalent株式会社 コンテンツディレクター
栗林 杏子(くりばやし きょうこ)

大学卒業後、外国人観光客向けのホテルにてフロントスタッフ・イベント企画運営に従事。その後、ビジネスや経営を学ぶため富裕層向け不動産コンサルティング会社へ。事業・部署立ち上げを中心に、バックオフィスやコンテンツ制作などさまざまな業務に携わる。長男を出産後、体調を崩し長期休職。心身の健康と家族を大切にするため、完全リモートワークへとシフトし、'21年春よりXTalent株式会社へ営業アシスタントとしてジョイン。'22年からはコンテンツディレクションに従事。福岡県在住。

会社の「コア思想」に
触れられる場に


ーー 今回のオフサイトミーティングについては、私(インタビュアー)がXTalent社とのお仕事が始まる前に見たこのツイートをよく覚えています。写真に映るメンバーの皆さんの柔らかな雰囲気が印象的でした。このオフサイトミーティングを、栗林さんがリードして企画したんですよね。何がきっかけで開催したのですか?

栗林:2022年の春頃から新しいメンバーが増えてきたので、相互理解を深める場が必要だと考えていました。さらに、7月に4期目を迎える区切りの時期で、「人と事業の大きな転換期に、会社の方針について改めて話そう」というのが、開催のきっかけです。

新型コロナウイルスの影響で、対面で集まるリスクを懸念していましたが、感染者数の波が多少落ち着いてきていたので「会えるときに会っておきたい」という気持ちもありました。

また、妊娠中のメンバーがいて、出産予定日に近づくと移動が大変になってしまうので、その観点でもベストなタイミングだったと思います。

ーー 色々とタイミングが重なったんですね。オフサイトミーティングは、どんなゴールを置いていたのですか?

栗林:ゴールは大きく分けて2つありました。

ひとつは、上原さんが立てた4期目の方針への理解を深めて自分ごと化させ、個人と会社の方向性を重ね合わせる場にすること。

もうひとつは、対面でのワークショップを通じて会社の文化に馴染んでもらったり、個々人のバックグラウンドや考えを共有しながらお互いに自己開示できる場にすること。

最初は4期目の方針に対して具体的なアクションプランを作るアイデアも出たのですが、新しく入ったメンバーが「そもそも何故この方針なのか?」と質問してくれて。そのときに、会社のコアの思想理解から始めないと、みんなで同じ方向を向いて進むのは難しいと感じたんです。

なので、具体的なTodoリストを作る場ではなく、メンバー同士の理解と会社の思想を知ることができるような内容で、企画を進めました。

ーー ついつい「次の期にどんなアクションをするのか」という視点になりそうですが、新入社員の方の声を取り入れて、ゴール設定を軌道修正されたのですね。アクションの前提にある思想の部分に立ち返るのは大事なことだと思います。

参加者一人ひとりの
事情や特性に配慮した準備


ーー では、オフサイトミーティングの準備にあたって大切にしたことを教えてください。

栗林:「会場選び」「食事」「事前の社内コミュニケーション」の3点を大切にしました。

まず会場選びについて。メンバーの半数近くが東京以外に住んでいて、お子さんがいる人もいれば、ペットを一人で留守番させないといけない人もいたりと、それぞれに様々な事情を抱えていました。ちなみに私も福岡在住なので、東京までは5時間くらいかかるんです……!

できる限り多くの人にとってアクセスのよい場所選びを意識した結果、会場はJR山手線「目黒駅」の近くにしました。目黒なら飛行機や新幹線で来る人でも行きやすいですし、渋谷や新宿と違ってコンパクトな町なので、東京に慣れていない人でも迷いにくいですよね。ちょうどいい場所だと思います。

目黒駅の位置。羽田空港(地図下部)や東京駅(地図中央)なども近く、アクセスしやすいです。

また、和室の会場にする案も出たのですが、妊娠中や持病を持っていて床に長時間座るのが難しい人もいたので、やめることにしました。

それから、当日の食事も工夫をしましたよ。最初はレストランに行く予定だったのですが、ケータリングにしました。感染症対策もありますし、それぞれ食べたいもの・食べられるものが違うので、個々人に選んでもらいやすい形にしたんです。席を固定しないので、より多くのメンバーと話せますしね。

自分の好みで選びやすいケータリングに。色とりどりの食事が並びました。

ーー 様々なメンバーの視点を持って、ここまで考えて準備されたとは、驚きました! 開催前の社内コミュニケーションについても教えてください。

栗林:クライアントワークで常に忙しいチームもありますが、せっかく開催するからには、その日だけは目の前の業務から離れてオフサイトミーティングに集中してもらいたいと考えていました。

当日は休業する旨をアナウンスするつもりだったのですが、「そこまでしなくてもよいのでは」という声も出たんです。

目の前の企業さんやユーザーさんはもちろん大切ですが、オフサイトミーティングはよりよいサービス提供のために自社のことを考える場なので、それを社内で丁寧に伝えました。

(Twitterのフォロワーの方にも思いを込めた休業のお知らせをしました)

さらに、朝会や週次定例でこまめに進捗を報告したり、地方から参加する方にチケットの予約で困っていることがないか声かけをするなど、当日を楽しみにして来てもらえるようなコミュニケーションを心がけました。

当日はみなさん協力的で、「ある種、夏休みのような気持ちで来ました」とその場を楽しもうとする様子を見て安心しましたね。

ーー あらゆる人の事情や特性などを加味して企画したのがよくわかりました。そういった習慣は普段からあるのですか?

栗林:個人の事情を尊重する文化は元々あります。配慮すべきことや特性を共有しあったうえで可能な限りのサポートはしつつ、働き方などの選択は個人の意志に委ねるのが絶妙なバランスだと思います。

今回のオフサイトミーティングでも、どんな人でも余計なことを考えずに目の前の話に集中できるような場作りを徹底して考えました。

ーー 元々の文化があるからこそ、全員が無理なく参加できるような準備をしていたのですね。

栗林:すべての人を包括するのは難しいかもしれないですが、自分が知っている情報をもとにして、できる限りのことはしたいと思っています。今後新しい方が入ってきても、このような気配りは丁寧にしたいですね。

さらに、XTalentに所属するメンバーだけでなく、そのご家族や周囲の方への配慮も大切です。参加するにあたって各人に無理が生じてしまうような企画では、誰も幸せにできないですし、サステナブルではないーーメンバーの大切な人も含めて心地よい形で実施したいです。

今回のオフサイトミーティングも、周囲の方から応援されない形で家を出てきて、会場で集中できない、とはなってほしくないなと考えていました。当日にご家族がお誕生日のメンバーがいて、ご家族は快く送り出してくれたそうなんですが、みんなでお花を買いに行ったというエピソードもありますよ。

ーー 素敵なお話! 周囲の方への心配りが、メンバーの方の満足度や幸福度を上げることにもなりますね。

「向かう先は同じだけど多様である」
紙芝居づくりのワークショップで実感


ーー 次に、当日の内容について教えてください。どんなプログラムで進めましたか?

栗林:午前と午後にオリエンテーションを2回行い、その間にせっかくメンバーが集まる機会だったので、プロのカメラマンさんによるプロフィール写真の撮影も行いました。

当日のスケジュール

ーー 会の始めに、当日のルールを丁寧に共有されていますね。これはどんな意図だったのですか?

冒頭でルールを共有

栗林:今回は「”フェアな労働市場をつくる”というミッションを達成するために、XTalentはどう在りたいか」という大きな問いを考える場でした。

全員が対面で集まって正解のない問いを考えるときには、声が大きい人の意見が通りやすくなりがちです。でも、今回は正解を決める場ではないので、「正しさ」に引っ張られずに、みんなが「なぜ」その考えに至ったのかを大切にしたいと思いました。そのためには、みんなに発言の機会が行き渡ることと、心理的安全性を保つための「聴き方」が大切だと、冒頭で共有したかったんです。

「共創の場」であることを強調して伝えました。

また「相互理解を深めるための自己開示」もゴールのひとつでしたが、対面だと萎縮する人もいるかもしれないので、聞き方や話し方は全員で基準を揃えておきたいと思いました。伝えるのが上手でもそうでなくても、「受け止めてもらえる」とわかれば話しやすいですよね。

ーー オリエンテーション①ではどんなことを実施されたんですか?

栗林:まずはその場の全員の気持ちに火をつけるため、代表の上原さんから「創業時に、なぜ“ワーキングペアレンツのための人材紹介”をXTalentの1つ目の事業として選んだのか」など今まで語られていなかったストーリーをお話しいただきました。また、4期という大きな変化に向けて、私たちが目指す“フェアネス”のイメージを統一するために、上原さんの想いも語っていただきました。上原さんも前日までどんな言葉で伝えようか迷われながら作った、力を込めたパートです。

上原さんパート。みんな真剣に聞き入っています。

その後、上原さんのお話をもとに、「フェアな労働市場が実現するとどんな社会になる?」というテーマで、各自の「〇〇な社会」を思考し、チームで共有する時間を設けました。共有する際には、自己開示の場も兼ねて「なぜ、そう考えるに至ったか」という自身のバックグラウンドや体験もふまえながら話していただきました。

ーー その次に、「ストーリーを描こう」というワークが入っています。なぜ「ストーリー」というやり方にしたのですか?

ストーリー作りのワークでは、それぞれの個性が現れました。

栗林:ワークショップを考えるにあたって、ジョブ理論を参考にしました。自分が置かれている状況下で顧客はどんなことを成し遂げたいのか、そのために片付けるべきジョブはどんなものか? という考え方です。

ただ、ジョブ理論は複雑なので、短時間でそれを体感してもらうには工夫が必要。そこで、ストーリーであれば自分たちが在りたい社会を作るための道筋がスッと入ってくるのでは?と考えました。

▼参考にしたnoteはこちら


私たちが掲げる「フェアな労働市場」がどう在るかという共通の問いに対して、そこへの道筋を個々人の視点で描き、他者にも共有しやすいのがストーリーという形式でした。

「自分たちは同じ方向に向かっているけれど多様である」という状態がその場で感じあえたのはよかったですね。

ーー ストーリーは、紙芝居で発表したんですよね。

栗林:はい。紙芝居で自由に表現してもらったので、それぞれの個性が表れ出ていて面白かったです。

参加者からは、終了後にこのようなコメントをもらいました。

・XTalentメンバーは登りたい大きな山は共通していますが、その山を登る理由や思いは一人ひとり異なるものを持っていて、それを改めて確かめることができたのがすごくよかったです!

・こうした話っていざ真面目に話すのは少し恥ずかしかったり勇気が必要だったりしますが、紙芝居を使って主人公とヒーローと見立てることで、面白おかしくも、一人ひとりが心の底で抱いている課題意識や描きたい世界を覗くことができた気がしてvery goodな企画だったと思います!

参加者からの終了後アンケート
当日のワークの様子

気持ちよく参加してもらうための
進行の工夫


ーー 当日は、急遽オンラインとオフラインのハイブリッド開催になったそうですね。

栗林:そうなんです。当日にハイブリッド開催が決まったので、事前に準備はできていなかったのですが、その場で工夫をしました。

オンラインでも
気持ちよく参加できるように工夫しました。

Zoomをつなぐカメラを2台用意して、全体が見えるアングルのカメラと、会話用のもので分けました。現地参加者はオンライン参加者の顔が見えて、オンライン参加者は現地の全体感が見えるようにしたんです。

休憩時間もつないだままにして、現地メンバーが話しかけに行ったりしていたのがよかったですね。

できるだけ現地に来てほしい気持ちもありますが、様々な事情があるので無理はしてほしくない。だから、次回も仮に現地に来れなくなってしまっても気持ちよく参加できるような準備をしたいと思います。

ーー その他、当日の進行で気をつけたことはありますか?

栗林:ひとつは時間配分です。タイムスケジュールを作って、座学・ディスカッション・食事・休憩など異なる要素のアクティビティを無理なく入れるようにしました。

もうひとつは、リラックスできる空間づくりです。BGMをかけたり、オンライン参加者にも積極的に声がけをしたり…。また、考える時間に主催者から常に見られているとプレッシャーになると思うので、適度な距離感で俯瞰するようにしました。

結果として、当日はとても良い雰囲気で「フルリモートでもお互いの仕事の成果はなんとなくわかるけれど、それぞれの悩みや、考えるときの表情などが見えたのがよかった」という対面ならではの感想も出てきました。

ーー 最後に、今後についての考えがあれば教えてください。

栗林:オフサイトミーティングは、メンバーが増えるタイミングでまた定期的にやっていきたいです。今回は、元々考えていたゴールは狙い通り達成できましたし、終了後に取ったアンケートでは満足度も高かったです。

でも、人数が増えたらやれること・やるべきことは変わるので、今回のやり方に固執せずに、幅を広げていきたいと考えています。

全員が無理なく集中して参加できる場作りは今回と同じように徹底していきたいですね。

ーー メンバーのみなさんがそれぞれの事情を抱えているのを前提に想像力を働かせ、できるだけ全員に無理なく楽しく参加してもらう工夫を徹底されていたのが印象的でした。ありがとうございました!


最後に、オフサイトミーティングの準備で使用したサービスを紹介します。
これからオフサイトミーティングを企画する方の参考になれば嬉しいです!

▼会場探し
instabase
https://www.instabase.jp/
–今回の会場--
https://www.instabase.jp/space/2368300436
–10%オフクーポン--
https://www.instabase.jp/i/c2780b

▼ケータリング
2ndTable(エクセレントプラン)
https://2ndtable.com/catering/1026/

▼ワークショップで使用したツール
miro
https://miro.com/app/

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ーSTAFFー
企画・構成:XTalent株式会社
編集:栗林 杏子(XTalent株式会社)
執筆:五木田  梨絵(@gokitarie
撮影:森田 純典


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